最新号の内容 | 躍動する若手教師

File30 池田 圭(いけだ・けい)先生 埼玉県立朝霞西高等学校

「やってやれないことはない」
恩師の言葉を励みに、
教科指導・部活動指導に全力で向き合う池田先生。
「よし、やってやる!」
その姿勢は、生徒たちにも受け継がれていきそうです。

 

Q1 教職2年目、変わったことは?

1年生の担任になりました。初任の年は副担任だったので、今年が担任としては1年目。学級の生徒、一人一人をきちんと見ることができているかどうか、まだまだ不安があります。
高校は教科担任制のため、生徒と接する主な機会は自分の担当教科である英語の授業になります。本校では英語に学級の枠を超えた編成による少人数指導を導入しているため、学級の生徒のうち、授業を担当できるのは3分の1。朝夕のホームルームでしか接する機会のない生徒も多いため、他の授業での様子を教えてもらうなど、周囲の先生方との連携が欠かせません。気になる生徒には積極的に声を掛けるなどして生徒理解に努めていますが、やはり難しさを感じています。
ただ、入学から数力月が過ぎ、学級としてのまとまりはできてきましたし、担任教師として認めてくれているようにも感じています。これには、人の名前と顔を覚えるのが得意なことが役に立ったと思います。入学式の3日後、副担任の先生を中心に行っていた生徒同士の名前当てゲームに参加し、全員の名前を当てて見せたのです。「おぉ!」という声が上がり、「先生、すこい」と思ってもらえたようです。担任教師に名前を覚えられているというのは、やっぱり嬉しいことらしく、そこから学級の雰囲気がぐっとよくなりました。

 

Q2 今、一番の課題は?

教科指導です。常に生徒の目線に立って、interestingな授業分かる授業を考えることが課題です。
実践経験の少ない初任の年の授業は、毎回手探り状態。2年目に入り、ようやく少しずつ「自分の授業スタイル」のようなものが見えてきつつあるところです。具体的には、生徒たちが興味を持って授業に入れるような導入を取り入れること、そしてPPT(パワーポイント)や動画の活用です。PPTや動画で資料などを示すのはもちろん、板書も予め作成しておいたものを表示することで、生徒を待たせる時間をつくらず、活動する時間を多く取ることを心掛けています。
入念に準備をして行った授業のときには、生徒たちの反応もよく、準備不足の不安を抱えて行った授業では、イマイチな反応が返ってきます。授業に対して素直に反応してくれる生徒が多いので、やりがいがありますし、決して手は抜きたくない。放課後には部活動指導もあるので、教材研究などの時間がいつも十分に取れるわけではありませんが、授業のない空き時間を中心に効率的に行っています。

Q3 部活動は、野球部を指導されているとか。

そもそも教師を目指したきっかけが、高校時代の恩師、野球部の願問の先生です。指導は厳しいけれど、進路などの悩みにも真摯に応えてくれる、人として尊敬できる先生で、自分も先生のようになりたいと思ったのです。ですから、野球部の指導は教師としてやりたかったことの一つ。初任者として赴任したとき自ら願って任せていただきました。野球部の指導をする上で心掛けているのは、生徒たちが一つ一つの動きの意味や練習の意味を納得した上で取り組めるようにすることです。どうしたら生徒が納得しやすいか、自分が高校生のときのことを思い出し.教科指導と同じように生徒目線を大切にし、伝え方を工夫しています。
教科指導と部活動指導の両立は、正直大変なときもあります。そんなとき思い出すのが恩師の「やってやれないことはない」という言葉。この言葉を自分に言い聞かせると、「よし、やってやる!」という気持ちになれます。

 

Q4 生徒から見て、自分はどんな教師だと思いますか?

まだ、どこか「お兄さん」のように見られている部分があるかもしれません。とはいっても、生徒との距離が近すぎて指導が入らないということはないので、意識して距離をとるようなことはしていません。ただ、野球部の生徒たちについては、接する時間が長い分、お互いに慣れもあります。普段は砕けた態度で接していても、部活動指導中は態度を切り換え、メリハリをつけるように意識しています。
今後は、教師としてというよりも人間として、生徒から「こんな大人になりたい」と思われる人間になることが目標です。そのためにも、常に生徒から見られる立場であることを意識して行動するようにしています。

 

Q5読者へのメッセージを

自分のキャラクタ一を大切にして欲しいと思います。授業の構成や進め方などは教えてもらうことができますが、最後は「人」で決まると思います。誰が行うかによって、授業は大きく変わっていくものなのです。周囲の先生の授業を見て「こういう授業がしたい」と思うことは大切ですが、「自分がしたら、どんな授業になるだろう」と想像することも大切だと思うのです。誰かの授業をコピーするのではなく、良いと思うことを自分のキャラクターに合った形で取り入れて授業を行う。教師がそれぞれのキャラクタ一を生かして授業を行う学校の方が面白いですし、教師の多様性は、生徒に居場所をたくさん用意することにもなると感じています。

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