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教育制度改革関連トピック「インクルーシブ教育システム」

教育制度改革関連トピック「インクルーシブ教育システム」
中教審報告「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」2012(H24)年7月
(出る度★★★★★)

できた背景

「インクルーシブ教育」は「障害者の権利に関する条約」(2006年12月に国連総会で採択)で目指された教育システム。障害のある人もそうでない人も共に学ぶことを目指す。
日本は同条約を批准するため、国内法を整備し、中央教育審議会は「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進」(2012年7月)をまとめた。
日本は同条約を2013年12月に批准。

書いてあること

学校の設置者(自治体等)や学校は、子供の障害に応じた「合理的な配慮」をし、必要な環境を整備すること。
障害のある児童生徒の就学先は、障害の状態や本人の教育的ニーズ、本人・保護者の意見などを踏まえ決定するのが適当。

教育に与えた影響

障害者差別解消法が2016年4月から施行された。
障害のある児童生徒の就学先決定の仕組みの改正や保護者及び専門家からの意見聴取の機会の拡大などを柱とする「改正学校教育法施行令」が2013年8月に成立し、同年9月に施行された。

【実施問題】(京都府 2017年夏実施)
次の各文は、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」の一部である。誤っている組み合わせを選べ。
① インクルーシブ教育システムにおいては、同じ場で共に学ぶことを追求するとともに、個別の教育的ニーズのある幼児児童生徒に対して、自立と社会参加を見据えて、その時点で教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供できる、多様で柔軟な仕組みを整備することが重要である。
② 就学先については、障害の状態、本人の教育的ニーズ、本人及び保護者の意見、教育学、医学、心理学等専門的見地からの意見、学校や地域の状況等を踏まえた総合的な観点から決定する仕組みとし、最終的には保護者が決定する。
③ 「合理的配慮」は、一人一人の障害の状態や教育的ニーズ等に応じて決定されるものであり、設置者及び学校と本人及び保護者により、発達の段階を考慮しつつ、「合理的配慮」について可能な限り合意形成を図った上で決定し、提供されることが望ましいが、設置者及び学校と本人及び保護者の意見が一致しない場合は本人及び保護者の意見を優先する。
④ 通常の学級においては、少人数学級の実現に向けた取組や複数教員による指導など指導方法の工夫改善を進めるべきである。
⑤ インクルーシブ教育システム構築のため、すべての教員は、特別支援教育に関する一定の知識・技能を有していることが求められる。
⑴ ①と②  ⑵ ①と④  ⑶ ②と③
⑷ ③と⑤  ⑸ ④と⑤

【解答&解説】⑶⇒②最終的には「保護者」ではなく「市町村教育委員会」が決定することが適当であると示されている。③設置者・学校と本人・保護者の意見が一致しない場合には、「本人及び保護者の意見を優先する」ではなく「『教育支援委員会』(仮称)の助言等により、その解決を図ることが望ましい」と示されている。「3.障害のある子どもが十分に教育を受けられるための合理的配慮及びその基礎となる環境整備」「⑴『合理的配慮』について」

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