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志望自治体攻略のツボ1 志望自治体の「教育方針」

各自治体は、国の方針のもとで、地域の実情に合わせた教育方針を定めています。筆記、論作文、面接などで、自治体における教育方針を問われることもよくあります。

 

STEP1
なぜ「教育方針」を見るべきなのか?

■自治体の「教育方針」を見れば「合格への道」が見えてくる!

志望自治体を攻略する上で、最も大切なのは、志望自治体の教育方針を押さえることです。採用する側から見た場合、自治体の教育方針について調べた受験生と、調べていない受験生では、印象がまったく変わってきます。このことに気が付かないまま、本番の試験に臨む受験生が少なくありません。
教育方針のツボは、かんたんに言うと「志望自治体の教育について知り、自らの経験をどう生かせるかを考え、合格への道を見つける」ことです。具体的には以下の3つのメリットがあります。

 

メリット1
説得力あふれる志望動機につながる

メリットの1つ目は、自治体への志望動機がより明確になることです。教員採用試験では、願書作成の段階から、面接、論文など、さまざまな段階で「本県を志望した理由は何ですか?」と度々質問されます。その自治体が育成を目指す子供像や、掲げる教育目標を知らずに志望動機を答えても、誰もが言えるような、ありふれた動機しか言えず、評価は得られません。一方で、自治体の教育方針を踏まえて回答した志望動機は、深みがあるだけでなく、時間をかけて調べた熱意が伝わり、説得力が増すのです。

メリット2
自己PRに盛り込むと効果的!

メリットの2つ目は、自己PRを考える際に、非常に役立つことが挙げられます。受験生の中には、自己PRで、自分の経験してきたことや、自らが考える自分の強みをとにかく一方的に並べる人がいます。しかし、そのような一人よがりの自己PRは、採用する側にとって何の魅力もありません。自治体がどんな人物を求めているのかを把握した上で、戦略的な自己PRを練り上げるべきです。
自治体の教育方針には、自治体が求める教師像が描かれています。その自治体で活躍する教員になるには、どんな資質が求められているのかが分かります。その資質と、これまでの自らの学習、体験、活動などを照らし合わせれば、採用する側に強く訴えかけられる自己PRができあがります。

メリット3
筆記試験の特典の上積みができる!

セミナー4月号P.22〜23の表を見てください。ローカル問題のうち、出題が最も多いのは、教育方針に関する問題です。自治体の教育方針を押さえることは、筆記試験の得点を上積みすることにつながります。
「自分の志望自治体は出題がないから対策は不要」と思った人も、油断してはいけません。2018年夏に出題される可能性は十分あります。また、自治体の教育方針は、国の教育方針に従って策定されているため、しっかりと対策しておくことで、基礎知識を強化することにもつながります。

 

STEP2
「教育方針」の資料は何か?

■少なくとも以下の3つの資料に目を通す!

では、STEP 1で見たようなことは、どの自治体のどの資料を見ていけば分かるのでしょうか。各自治体はさまざまな教育方針を独自に策定・発表していますが、少なくともP.22〜23の表で出題が多かったものなど、以下の3点(もしくは2点)は自治体のHPを見て必ず押さえておくべきと断言します。

資料①  教育振興基本計画(出題自治体数延べ56)

そもそも「教育振興基本計画」って何?
資料①の「教育振興基本計画」から見ていきます。教育振興基本計画は、教育基本法の理念を具体化するため、10年先を見すえ、5年ごとに策定されるもの。教育基本法第17条に規定されています。同法第1項では、国に策定を義務付けていて、第2項では地方自治体に、国の計画を踏まえた自治体独自の計画策定の努力義務を定めています。

2018年夏は国より地方の教育振興基本計画が問われる可能性が高い!
教育振興基本計画は、2008年に第1期が策定され、その後2013年に現在の第2期計画が策定されました。この第2期教育振興基本計画は、2018年度で終了し、2019年度からは第3期の計画が策定される予定です。
一方、地方自治体においては、努力義務であるものの、すべての都道府県と政令指定都市が国の教育振興基本計画を受けた、地方教育振興基本計画を定めています。この地方教育振興基本計画は、国の第3期の計画策定後に改定されていくことになります。
これはつまり、2018年夏の教員採用試験では、終わりを迎える国の第2期教育振興基本計画よりも、まだ続く地方教育振興基本計画の方が出題される可能性が高いと言えるのです。

 

資料②  大綱(出題自治体数延べ7)

そもそも「大綱」って何?
次に資料②の「大綱」を見ていきます。大綱は、地方自治体の長が、教育振興基本計画を踏まえ、地域の実態に合わせた教育、文化を振興するために定めます。2015年4月に施行された改正地方教育行政の組織及び運営に関する法律によって規定されました。

「地方教育振興基本計画」と「大綱」の関係は?
地方教育振興基本計画がすべての都道府県・政令指定都市で定められているのに対し、大綱は一部の自治体では定められていないこともあります。これは、地方教育振興基本計画をもって、大綱に代えることができるとされているためです。地方教育振興基本計画と大綱の関係を整理すると、以下の図のようになります。

 

資料③  自治体の求める教師像

各自治体が発表しているものを見逃すな!
最後に、資料③自治体が求める教師像を見ていきます。これは、多くの場合、各自治体の募集要項や、教員採用試験関連のホームページに、大きく記載がありますが、見落とす人も少なくありません。
求める教師像については、筆記試験で問われるだけでなく、P.24で述べた通り、願書の作成や面接・論作文で説得力ある回答をするためにも必ず押さえておく必要があります。暗記できるくらいまで、頭に叩き込みましょう。

このつづきは

本誌『教員養成セミナー2018年4月号』をご覧ください!

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