映画・ドラマに学ぶ教育の本質

『鉄道員(ぽっぽや)』

1999年/日本/112分
監督:降旗康男
出演:高倉健,大竹しのぶ,広末涼子 他
発売元:東映ビデオ
販売元:東映
DVD ¥2,800+税

「雪」というタイトルに最も相応しい映画・俳優

吉田 和夫(玉川大学教師教育リサーチセンター客員教授/教育デザイン研究所代表/元東京都公立中学校長)

雪にまつわる多くの映画の中で、今回は高倉健主演の『鉄道員(ぽっぽや)』を選びました。まったく高倉健さんほど雪の風景が似合う人はいません。静かで、クールでその上、中に入るとなかなか暖かいという、雪の特質を見事に表現できる俳優だと思うのです。
雪深い北海道の幌舞線の終着駅、幌舞駅の駅長・佐藤乙松は、鉄道員(ぽっぽや)一筋に人生を送ってきました。やっと授かった一人娘「雪子」を幼いころに亡くした日も、愛する妻を病院に送った日も、その妻を病気で失った日も、彼はずっと駅長として駅頭に立ち続けていたのです。しかし、彼の職場であるその幌舞線も次の春には廃線になることが決まっています。
駅舎での最後の正月、かつて乙松と共にD51の機関車を走らせていた同僚、杉浦が訪ねてきて、一緒に正月を過ごすことになります。杉浦は、今年で定年になる乙松に自分と一緒にリゾートホテルへの再就職を勧めますが、乙松は頑としてその申し出を断ります。
2人は酒を酌み交わし、懐かしい想い出話に花を咲かせます。乙松の脳裡に数々の思い出が蘇えります。
そんな乙松の前に、1人の少女が現れます。正月の帰省で都会からやって来た少女。他界した雪子の面影をその少女に重ねる乙松。夜になって、昼間の少女が忘れていった人形を取りに、中学生の姉が駅舎を訪れます。彼女を歓待した乙松でしたが、その彼女もまた人形を忘れて帰ってしまいます。翌日、杉浦と別れた乙松のもとに、2人の少女の姉と名乗る高校生が、再びやって来るのです。
実はこの3人の少女、17年前に死んだ乙松の子供・雪子だったのです。彼女は、自分が成長していく姿を乙松に見せに現れたのでした。そのことを知った乙松は、死に目にもあえなかった娘への後悔の気持ちがいつか雪のように溶けていくのを感じます。そして、翌朝、幌舞駅のホームで冷たくなった乙松の亡骸が雪上車に発見されるのです。
雪女の話としては、ロマンチックで、切ない浅田次郎原作の、雪の日のドラマ。皆様にもお勧めです。

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