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「臨任」の教採対策 合格するために何が必要か

臨任として教員採用試験に臨む上で、どのような対策や心構えが必要なのでしょうか。元試験官で、自身が主宰する「教師育成塾」で多くの講師や大学生を合格に導いてきた吉田和夫先生に解説いただきました。

吉田 和夫
千葉県・東京都の公立中学校教員、東京都教育委員会指導主催、新宿区立四谷中学校校長などを経て、現在は玉川大学教師教育リサーチセンター客員教授。校長として多年にわたり教員採用試験の試験官を務め、自らが代表を務める一般社団法人教育デザイン研究所において「教師育成塾」を主宰。主な著書に『なぜ、あの先生は誰からも許されるのか?』(東洋館出版)など。

着任前に持つべき心構え

心構え1 優先順位の明確化

一つは、自分の中で“優先順位”を明確にしておくことです。臨任として再チャレンジする人が最優先に考えるべき事項、それは「教員採用試験に合格する」ことです。日々の教育活動に追われる中で、その基本目標を見失ってしまう人は少なくありません。
中学校の場合、特に注意したいのは、部活動への関わり方です。活発な部の顧問等になると、土日も練習や引率に駆り出され、多くの時間を割かざるを得ない状況に陥ることがあります。あるいは、自分が好きな競技の顧問になった結果、積極的に関わりを持ち、自ら学習時間を潰してしまう人もいます。毎年度のようにそうした状況に陥り、不合格を繰り返す人は少なくありません。
管理職等から頼まれた仕事や役割を断るのが、なかなか難しいのはよく分かります。しかし、プラスアルファの教育活動に“ 巻き込まれて” しまうと、自分の時間が削り取られてしまうのが、学校という職場なのです。臨任として再チャレンジする人は、どこかで“線引き”をする必要があるでしょう。
具体的に、どうすれば“線引き”ができるでしょうか。一つは、管理職や先輩教員に、「教員採用試験があるので、7月までは学習時間を確保したい」と、年度当初に伝えてしまうことです。「8月以降は、その分も取り戻します」と伝えておけば、管理職も嫌な顔はしないと思います。
あるいは、外部の勉強会等に参加することも、頼まれ事を断る上での口実となります。「毎週金曜日の夜は、有料の勉強会に参加しています」と伝えれば、教員採用試験への本気度も含め、周囲も理解・納得してくれるでしょう。

心構え2 規則正しい生活習慣の確立

もう一つ、大切なのは規則正しい生活習慣を確立することです。現在、子供たちの健やかな成長を目的として「早寝早起き朝ごはん」国民運動が展開されていますが、臨任もこれを実践することが、合格を勝ち取る上で不可欠です。
「教員採用試験の学習をどの時間帯にしていますか?」と聞くと、臨任の多くは「夜、帰宅した後」と答えます。しかし、夜の時間帯は頭が疲れているため、学習効率がよくありません。むしろお勧めしたいのは、朝の時間帯です。この時間は、1日で最も頭がよく働くため、効率的に学習できます。
具体的に、「22時就寝・4時起床」をお勧めします。人間が一番良質な睡眠をとれるのは、夜22時〜深夜2時の時間帯だからです。少し早めに出勤して、図書室や準備室などで学習するのもよいでしょう。オフピーク通勤にもなるので、日々のストレスも軽減されます。
なお、非常勤講師の場合は、授業時数がさほど多くなければ、試験対策の時間を確保できると思います。ただ、生活のために多くの授業時数を持っている人は、臨任と同様の心構えが必要になってきます。部活動も、外部指導員として携わってほしいと依頼されることがあるので、注意が必要です。

筆記試験の学習法

学習時間の確保が難しい臨任にとって、筆記試験対策は「日常業務をどれだけ生かせるか」がポイントとなってきます。
専門教養については、仕事を通じて教科専門性を高めることが、得点力の向上につながります。日々の教材研究を進める際には、その単元・領域の“すそ野”部分にまで広げて知識を入れれば、試験対策に生かせるでしょう。こうして知識・理解を掘り下げることは、正規教員として採用された後にも生きてくるはずです。
中学校の国語や英語、数学などを受ける人は、検定にチャレンジするのもよいと思います。国語であれば漢字検定を受けて2級(常用漢字)を取得すれば、それは日々の授業にも、試験にも生かせます。数学ならば数検、英語ならば英検やTOEIC等に挑戦すれば、モチベーションの向上にもつながります。取得した級やスコアは、履歴書の資格欄に記載できる可能性もあります。

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