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「日本語の習得に困難のある児童生徒」への配慮

日本語の習得に困難のある児童生徒には、①帰国子女と②外国籍の子供の2つのタイプに分けられます。

1「日本語の習得に困難のある児童生徒」の基本を理解する

海外から帰国した児童生徒の就学は特別措置が認められる

 教育基本法第5条や学校教育法第16条などでは、子供の就学義務が保護者に対して課されています。この義務は、日本国内に居住する日本人にのみ対して課され、海外在住者には適用されません。つまり、海外在住の日本国籍の学齢児童生徒が帰国した場合は、その時点で保護者に就学義務が生まれます。
海外から帰国した児童生徒は、原則としてその年齢に応じた学年に編入されます。しかし、日本語の能力や、日本の義務教育の就学に必要な基礎条件が欠けている場合には、学校教育法第18条で規定されている「やむを得ない事由のため就学困難と認められる」と判断され、一定期間、日本語能力を養うために、就学義務が猶予されます。また、日本語能力などが要因で、その年齢に応じた学年で教育を受けるのが適当でないと認められれば、一時的に下の学年に編入する措置を取ることも可能です。

外国籍の児童生徒も日本の義務教育を受ける権利がある

日本には、外国籍の保護者や児童生徒も多数くらしています。外国籍の保護者には子供に日本の教育を受けさせる義務はなく、在日外国人学校などで学ぶといった選択も可能です。
ただ、外国籍であっても、公立の義務教育への就学を希望する場合は、国際人権規約などの規定を踏まえ、日本国籍の児童生徒と同様に無償で受け入れ、教科書の無償配布や就学援助なども含め、日本人と同一の教育を受ける機会が保障されることになっています。
新指導要領でいう「日本語の習得に困難のある児童生徒」には、当然こうした外国籍の子供たちも含まれていると考えましょう。

2 「日本語の習得に困難のある児童生徒」の実態を理解する

日本語指導が必要な児童生徒は国籍に関係なく増加傾向

 日本の公立学校に在籍する外国籍の児童生徒の人数は、2016年度時点で小学校で4万9093人、中学校で2万686人、高校で8968人など、総計で8万119人です(文部科学省「学校基本調査」より)。ただし、こうした外国籍の児童生徒のすべてが、日本語などについて「特別な配慮」を必要とするわけではありません。保護者の世代から長期間にわたり日本でくらし、日本語や日本文化になじんでいる場合もあります。反対に、日本国籍であっても、海外在住が長く、日本語指導が必要な児童生徒もいます。
グローバル化が進む中、日本語の指導が必要な児童生徒は、国籍に関係なく、増加しているという現状を理解しておきましょう。

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