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「障害のある児童生徒」への配慮

ここからは、「特別な配慮を必要とする児童生徒」について、①基本、②実態、③対応の3つに分けて、具体的に解説していきます。
まずは「障害のある児童生徒」を押さえます。

1 「障害のある児童生徒」の基本を理解する

まずは「特別支援教育」の仕組みを押さえる

 小・中学校の新指導要領に出てくる「障害のある児童生徒」とはどんな子供たちを指しているのでしょうか。
このことを理解するには、まず日本の「特別支援教育」について理解する必要があります。特別支援教育という言葉が、日本の教育制度に登場したのは2007年度のこと。これ以前の障害児教育は「特殊教育」と呼ばれ、盲学校や聾学校、養護学校などの「特殊学校(特殊教育諸学校)」が設置されていました。これらのすべての学校が2007年4月に「特別支援学校」という名称に改められたのです。
押さえておきたいのは、これが単なる言葉の置き換えでなく、制度の大転換を意味していたということです。「特殊教育」が視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由などの児童生徒を対象としていたのに対し、「特別支援教育」はそうした子供だけでなく、知的な遅れのない「発達障害」の子供も含め、より広い範囲を対象としているのです。

小・中学校では「通級指導」と「特別支援学級」で学んでいる

 特別支援学校には、小・中・高校とは別の指導要領があり、障害の種類や程度に応じた教育課程が組まれています。
一方、障害のある児童生徒の中には、小・中学校の通常学級に在籍し、必要に応じ特別支援学級で指導を受ける「通級指導」を受ける子供や「特別支援学級」で学ぶ子供たちもいます。小・中学校の新指導要領の総則における「障害のある児童生徒」とは、こうした子供たちであることを理解しておきましょう。

障害のある児童生徒の就学先は本人と保護者の意見を尊重して決める

 「特別支援教育」の制度的な枠組みは、以下の図の通りです。小・中・高校には、必要に応じて特別支援学級を置き、少人数体制での指導を行うことになっています。また、通常学級に在籍しながら、障害の程度に応じて週1〜8時間、別の場で指導を受ける通級指導も行われています。したがって受験生の皆さんは、例え小・中・高校の校種を志望されていたとしても、特別支援教育に携わることになります。特別支援教育については、教員採用試験対策としてはもちろんのこと、学校現場で必要な知識であることを押さえておきましょう。
一方の特別支援学校では、幼稚部・小学部・中学部・高等部に分かれていて、障害の程度が比較的重い子供を対象に、専門性の高い教育が行われます。また、地域内の小・中・高校などに特別支援教育についての助言・援助をするなど、特別支援教育を進めていく上で、センター的機能を果たしています。
障害のある子供が、小学校に就学するのか、あるいは特別支援学校に就学するのかは、市町村教育委員会の就学先決定ガイダンスなどを経て決まります。判断材料となるのは、障害の状態、教育上必要な支援の内容、地域における教育体制の整備状況、本人・保護者の意見、専門家の意見などです。中でも本人・保護者の意見は最大限に尊重され、双方が合意形成をすることが原則とされています。

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