最新号の内容 | 躍動する若手教師

File23 森川翔(もりかわしょう)先生 千葉県佐倉市立佐倉中学校

体育館を飛び交うバレーボール。
グループに分かれて練習する生徒の間を、
指導しながら歩き回る森川先生。
「うまい!」の声と笑い声で、
先生の居場所が分かります。

Q1  教職何年目になられますか?

正規任用されて3年目ですが、その前に臨時的任用講師(常勤講師)の経験が2年間あります。講師2年目に勤務した佐倉中学校に初任者としてそのまま着任。初めて佐倉中学校に来た講師2年目の年には、1年生の学級担任も持たせていただいたので、講師2年目が初任の年のような感じでした。

 

Q2  実質的な初任の年、講師2年目はどんな年でしたか?

講師としてすでに1年間、勤務した経験があったことで、学校の1年間の流れを一通り経験できたことにとても助けられました。また、講師1年目のときは、生徒との接し方もよく分からない状態。「生徒との距離感が近すぎてはいけない」という思いもあって、厳しく接していたのですが、生徒にすれば理不尽さを感じるような指導になってしまっていたと思います。生徒からの反応はよいものではありませんでしたし、そうした指導をすることに自分自身も疲れてしまいました。
生徒への接し方を変えていかなくてはいけないと考え始めた時、生徒の反応をよく見て指導する佐倉中学校の先生方に倣い、生徒との接し方を変えていきました。それでも初めのうちは、上手くいかないこともたくさんありました。
例えば、専門である保健体育は男女別で授業を行うことが多く、女子生徒の授業を担当したことがなかったのですが、学級担任になると当然、女子生徒への指導も必要になります。担任として、学級の生徒一人一人の個性や能力を把握した上で指導をすることの難しさに加え、女子生徒への対応に戸惑うこともありました。また、部活動ではサッカ一部の顧問をしているのですが、前任顧問との指導の違いから、部員たちと上手くいかない時期が半年ほどありました。この間は、「部活動指導に行きたくないな」と思ってしまうこともたびたびあって、周囲の先生方も気付いていたようです。ある時「上手くいかなくても、生徒のそばにいて、見ていてあげることが大切だよ」とアドバイスをいただきました。近くにいればコミュニケーションを取る機会も生まれます。少しずつ声を掛け合うことが増え、「先生、一緒に練習しよう」と言ってもらえるようになりました。

 

Q3  教師として、気を付けていることは?

生徒と接する上で、時には生徒と同じ目線に立ったり、時には陰から支え見守るように心掛けています。更に、「ダメなことはダメ」としっかり指導するようにしています。教師によって指導がブレてしまわないように、学校や学年のルールについては他の先生方とも打ち合わせをして、折に触れて、生徒たちにルールを守ることの大切さを伝えています。
授業に関しては事前の準備をできるだけ完璧に整えることを心掛けています。生徒たちの貴重な時間をもらっているのですから、1時間の授業をスムーズに進められるようにしておくことは重要です。保健体育の教師とはいえ、 すべての競技が得意なわけではありません。競技によっては、 自分より上手な生徒に実演をお願いすることもありますが、「先生できないの?」と生徒に思われてしまっては、指導に説得力がなくなってしまいます。ルールの確認や技術指導の方法など、専門教科の勉強は今でも欠かせません。

Q4  これまでの教職生活で、一番婿しかったことは?

昨年度担任として初めて卒業生を送り出したのですが、卒業式後の学級の時間に生徒から手作りの「卒業証書」をもらったのは嬉しかったです。講師2年目のとき初めて担任した1年生を持ち上がりで3年生まで担任してきたので、一緒に過こした3年間のさまざまなことが思い出されて感動しました。周りの先生方からも、「卒業式が一番感動する」と聞いていたのですが、 それを実感することができました。
また、生徒が教師の期待以上に成長する瞬間を見るのも嬉しいものです。佐倉中学校では、体育祭などの学校行事を生徒が主体となって進めていきます。はじめは、声も小さく不安そうな様子で活動していた実行委員のリーダーが、本番で堂々と指示を出し、こちらの予想を上回る仕事振りを見せてくれたときなどは、本当に感動します。
教職以外の仕事に就いたことはないのですが、教師ほど楽しい仕事は他にないんじゃないかと思いながら、 毎日を過こしています。

 

Q5  10年後、どんな教師になっていたいですか?

今のモチベーションを保ち続けていたいです。
教師の仕事には大変なこともたくさんあります。授業準備など、完璧にしようと思えば思うほど大変になり、きりがありませんし、時間に際限がありません。それでも、生徒の貴重な3年間を無駄にしないように、「生徒のために精一杯の準備がしたい。」この気持ちを10年後も忘れずに持っていたいと思っています。

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