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教職大学院誌上オープンキャンパス〜愛知教育大学 大学院教育実践研究科 教職大学院専攻代表に聞く!

理論と実践の学びを生かす

愛知教育大学教職大学院専攻代表
学校づくり履習モデル教授 倉本哲男先生

 

教職大学院での学びは、理論と実践に加え、実証も必要だ。この「3色だんご」(注:倉本教授は前述の3つを一貫した学びと捉え、このように喩える)のうち最も大事なのは実践で、院生には高いクオリティーを求めたい。その実践はどんな理論で構築されているのか。理論と実践を融合したり往還したりしながら、その実践の効果はどうだったのかを実証してほしい。

学びには短期的、中期的、長期的な学びがある。90分の授業で何を学んだのかも大事だが、研究テーマを2年間追究して問題解決能力を培い、新しい課題が出てきたときに対応できるようになってほしい。修了後も何かのテーマを持ち、一生学び続ける教師であってほしい。大学院として修了生にどのようなサポートができるか考案中だ。

指導者側は常に、学習者の発達段階より少し上の教材と指導法を提示するため、その人のレディネス(準備状態)を考えなければいけない。学習者はどんどん伸びていくので、少し上少し上を繰り返すことになるが、それが指導者の難しさであり喜びだ。

数年前に修了した英語教師の男性の話に感動したことがある。「大学院に進学して以来、周囲とうまくいかなくなった。フィルターを通して考える習慣が付き、教育委員会などの言うこともすぐに受け入れられず、かえって苦労する」という。「じゃあ進学しない方がよかったの」と聞くと、彼は「いいえ。無知のままの自分と知識を得て苦しむ自分がいるとしたら、後者を喜んでやる」と話していた。

また、ある数学教師の女性は、「最初は実践者としてのプライドが前に出すぎて、大学院に来たのに研究や理論の学びを遮断していた。ところが2年間学ぶ中でだんだん大学院の意味が分かってきて、今は理論の眼鏡、今は実践の眼鏡というように眼鏡の掛け替えができるようになった」と話していた。理論と実践の往還によって、「自分の学びが広がった」というわけだ。2年間の学びを貫いたときに会得できる感覚だろう。みんなの学びが長期的な学びにつながってくれたら、指導者として幸せだ。

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