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試験に出る!「生徒指導提要」5つの攻略ポイント 徹底解説

ここからは、長年、大学で教職志望者を指導してきた古川聡先生が 、膨大な「生徒指導提要」の本文の中から、ここだけは押さえておきたいという5つの攻略ポイントを徹底解説します!

著/古川聡
筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得満期退学。学術博士。現在は、国立音楽大学副学長・音楽学部教授。

 

攻略ポイント1 重要度SS
「第1章 生徒指導の意義と原理」を理解する

◆重要キーワードは「自己」

「第1章 生徒指導の意義と原理」の中でも、特に生徒指導の在り方を考える上で忘れてはならない文章は第1節「生徒指導の意義と課題」です。その文章の中で繰り返し出てくる用語に「自己」があります。自己選択、自己決定、自己実現、自己指導能力、自己開示。つまり健全な「自己」を育てていくことが根本にあることが分かります。そのための指導と援助が教職員の務めなのです。
では、どのようにして子どもたちを理解すればよいのでしょうか。そのポイントとなるのが、子どもたちと日ごろのふれあいを通してつくられた相互信頼の関係を踏まえて、自己存在感を与えること、共感的な人間関係を育成すること、自己決定の場を与えて自己の可能性の開発を援助することの3つで、これらの点に留意した指導が求められます。もちろんこれらは個別指導の場のみならず、集団指導を通しても行われるものです。
こうして見てくると、生徒指導が学校の教育目標を達成するため、教科にとどまらず休み時間や放課後、補充の授業、教育相談の場面などでも行われるものだということが分かります。

 

 

◆「押し付け」ではなく、「自分で考えさせる」

第2節には「教育課程における生徒指導の位置付け」が具体的に述べられています。子どもたちは一人ひとり個性を持っており、それを尊重しつつ将来を見据えた社会的な自己実現を図っていくことが大切です。学習指導の場面では、基本的な学習態度を身に付けて学習場面への適応を図ることがこれまで重視されてきました。意欲的に学習に取り組めるような創意工夫のある学習指導の必要性が増しているのが現状です。しかし必ずしも十分に適応が図れるかというと容易ではなく、学習上の不適応を抱える子どもも多くいます。「分かる授業」が求められているのです。加えて、学習上の不適応の原因を分析し、具体的な指導方針を打ち出し、適切な指導を行うこと、これこそが生徒指導の重要な機能の一つとされています。皆さんはどのような教育(教育観、指導観)を目指していますか? 子どもたちの行動の中には問題のあるものもあります。その際に単に規制して止めさせるだけではなく、子ども自身が行動の適否を判断できるような内面の変化が求められます。これこそが教育の本来の目的です。それに向けて、自発性や自主性、自律性、主体性を育み、自己指導能力を高めていく支援が教職員の務めになるのです。

 

実際の試験ではこう問われる

次の文は、「生徒指導提要」(平成22年3月 文部科学省)「第1章 生徒指導の意義と原理」「第1節 生徒指導の意義と課題」の一部を抜粋したものである。文中の(  )に当てはまる語句を、下の語群から選べ。 (2018 年度 宮崎県)

生徒指導とは、一人一人の児童生徒の( ① )を尊重し、個性の伸長を図りながら、( ② )や行動力を高めることを目指して行われる教育活動のことです。すなわち、生徒指導は、すべての児童生徒のそれぞれの( ① )のよりよき発達を目指すとともに、学校生活がすべての児童生徒にとって有意義で興味深く、充実したものになることを目指しています。生徒指導は学校の教育目標を達成する上で重要な機能を果たすものであり、( ③ )と並んで学校教育において重要な意義を持つものと言えます。
各学校においては、生徒指導が、教育課程の内外において一人一人の児童生徒の健全な成長を促し、児童生徒自ら現在及び将来における自己実現を図っていくための( ④ )能力の育成を目指すという生徒指導の積極的な意義を踏まえ、学校の( ⑤ )を通じ、その一層の充実を図っていくことが必要です。

ア 判断力  イ 学習指導  ウ 各教科の時間  エ 自己指導  オ 進路指導   カ 社会的資質
キ 自己決定  ク 人格  ケ 教育活動全体  コ 道徳性

 

<解答> ①―ク ②―カ ③―イ ④―エ ⑤―ケ
<解説> 「生徒指導提要」の冒頭部分で、最も出題頻度が高い。特に、生徒指導が「学習指導と並んで」学校教育において重要な意義を持つというところは、必ず空欄補充の対象となっている。

このつづきは

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