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試験に出る「前文」&「総則」完全攻略

ここまでは,新指導要領の全体的な方向性を確認してきました。方向性をしっかりと押さえることができたら,次は試験に頻出の「前文」と「総則」を見ていきましょう。

完全攻略 1
全体の構成を押さえる

重要ポイント①圧倒的な出題率!

膨大な量の学習指導要領。受験生の中には,こんなに覚えられないと不安になっている人も多いことでしょう。でも,すべてを暗記する必要はありません。従来から,教員採用試験で問われるのは,圧倒的に「総則」が多いのです。それは,「総則」が各教科等において何を教えるかという,教育課程に関する基本事項を示す要になっているからです。
また,新指導要領では,「第1章 総則」の前に「前文」が入りました。この「前文」には,新指導要領の基本理念などが述べられており,来夏以降の試験では「第1章 総則」とともに出題される可能性は高いと予想されます。
つまり,「総則」と「前文」のポイントを重点的に押さえ,対策していくことが必要なのです。このパートでは,以下,「全体構成」,「前文」「総則」の順番で,重要ポイントを押さえていくことにします。

重要ポイント②改訂による大幅変更!

今回の改訂の大きな特徴の1つは,「総則」の位置付けが抜本的に見直され,これまで以上に「総則」の役割が増えたということが挙げられます。新しい教育課程の考え方がすべて「総則」に盛り込まれたため,現場の先生も日常的に「総則」を参照する必要性が出てきています。もちろん,教員採用試験においても,今まで以上に出題されることが予想されます。
具体的に見ていきます。右ページの表の中において,中教審答申・新指導要領と現行の指導要領の項目を比べてみました。まず,「第1章 総則」の前に前文が入ったのは前述の通りです。次に,「第1章 総則」の中身も項目数が増え,分量も2倍近くに増えました。「総則」は,各教科等で共通して教えるべきことや留意すべきことを定めたものです。その分量が増えたということは,教科の枠を超えて共通する事項が増えたということでもあります。
こうした新指導要領の方向性は,中央教育審議会の答申「幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」(2016年12月)で,「6つの方向性」(枠組み)として示されています。この方向性は,そのまま新指導要領の「総則」に組み込まれていることを,右ページの表で確認しておきましょう

完全攻略 2
「前文」の重要ポイントを押さえる

重要ポイント①「前文」が付くのは特別な法令!

新指導要領の最大の特徴は,「前文」が新たに加わったということです。前文とは,法律の条文本体の前に置かれ,その法令の制定の由来や理念,目的などを強調して宣言するための文です。具体的な規範を定めるものではないのですが,条文の解釈の基準を示しているとされています。
前文は,すべての法令にあるわけではなく,一般的な法令では設けないことがほとんどです。前文が設けられているものの代表例としては,国の最高法規である日本国憲法や,「教育の憲法」と言われる教育基本法が挙げられます。憲法や教育基本法と同じく,特別な役割を果たす「前文」が設けられたことからも,今回の新指導要領が過去にない大きな改訂であることが分かります。

●「前文」を持つ基本法の例
・教育基本法 ・観光基本法 ・高齢社会対策基本法
・ものづくり基盤技術振興基本法 ・男女共同参画社会基本法
・文化芸術振興基本法 ・少子化社会対策基本法

重要ポイント②「教育基本法」に言及している!

前文では,冒頭に教育基本法の第1条と第2条に言及しています。これまでの学習指導要領にはない特徴であるため,今後は教員採用試験でも同法の第1条,第2条はより出題の可能性が高まることが予想されます。前文とともに覚えてしまいましょう。

重要ポイント③育てたい児童生徒像

前文では,これからの社会で育てたい児童生徒像を「持続可能な社会の創り手」と明記。ユネスコが提唱する「持続可能な開発のための教育(ESD:持続可能な社会の担い手を育むため,地球規模の課題を自分のこととして捉え,その解決に向けて自分で考え行動を起こす力を身に付けるための教育)」も関連キーワードとして押さえておきましょう。

重要ポイント④社会に開かれた教育課程を求めている

新指導要領は「社会に開かれた教育課程」の実現を求めており,前文でもこのことに言及しています。実施例としては,地域の人的・物的資源を活用したり,放課後や土曜日等を活用して社会教育との連携を図ったりすることなどがあり,中教審答申で示されています。

このつづきは

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