映画・ドラマに学ぶ教育の本質

「サウンド・オブ・ミュージック」

1965年/アメリカ/174分
監督:ロバート・ワイズ
原題:THE SOUND OF MUSIC
出演:ジュリー・アンドリュース,クリストファー・プラマー,エリノア・パーカー,リチャード・ヘイドン 他

 

時代を超えて心に響く不朽の名作

吉田 和夫(玉川大学教師教育リサーチセンター客員教授/教育デザイン研究所代表/元東京都公立中学校長)

今回ご紹介する映画は、1965年に公開された古い映画です。日本中の人に愛され、50年以上が経った今でも、多くの人がその中の曲を好んで歌っています。

私がこの映画を初めて観たのは中学2年生の頃でした。「映画鑑賞教室」という学校行事があり、渋谷の東急文化会館で観たと記憶していますが、インパクトは大きく、この映画の魅力にすっかりはまってしまいました。主演女優のジュリー・アンドリュースのクリアな美しい発音と数オクターブに変化する歌声に、大いに魅了されました。実は、私の娘もちょうど中学生の頃にこの映画を観て、同じようにはまってしまったそうです。

歌うことが大好きな修道女見習のマリア。ある日、修道院長の勧めで、軍人であるゲオルク・フォン・トラップ大佐の7人の子供たちの家庭教師を務めることになります。意気揚々と赴いたマリアは、トラップ大佐から厳しくしつけられたにもかかわらず快活でいたずら好きな子供たちの「洗礼」を受けながら、トラップ家になじんでいきます。

本作は、文字通りミュージカルの映画版ですので、映画の中で幾つもの曲が流れます。どの曲も名曲で、人生のさまざまな場面で、思わず口ずさんだり思い出したりするような曲です。その中には、「私のお気に入り」(My Favorite Things)のように、高名なジャズ奏者であるジョン・コルトレーンにアレンジされ、映画とは別の世界で有名になった曲もあります。どの曲も子供たちにも分かるように、やさしい英語で歌われていますので、英語を学ぶ上でも最適です。

歌を通して彼女なりの教育を始めたマリアは、トラップ大佐が不在の間、歌うことと人生の素晴らしさを子供たちに伝えていきます。出張から戻ったトラップ大佐は、子供たちの変化に驚くとともに、天真爛漫で言いたいことをはっきりと言うマリアに愛情を抱くようになります。また、帰宅を祝ったパーティーで大佐と歌い、マリアも自身が大佐を愛していることに気付き、この気持ちから逃げるように修道院へ戻っていきます。

その後、修道院長から素直に生きるよう励まされ、再びマリアはトラップ家へ戻ります。大佐は別の女性と婚約していましたが、子供たちは夫人になつかず、マリアへの愛着を強く示し、やがて大佐とマリアは結ばれ、子供たちも大喜びします。しかし、ハネムーンから戻ったトラップ大佐を待っていたのはヒトラーからの召集令状。一家は亡命を決め、徒歩で山を越えてスイスへと向かいます。

人生は正に山あり谷あり。どこで何が起こるか、また何が良くて何が悪いのか、本当のところはよく分かりません。でも、自分らしい人生を自分で切り拓くためには、周りの人々の支えが必要であり、自分の心の中にも生きることの支えとなるような音楽が必要なのだと思います。

私も、そして私の娘も、心から愛したこの映画。まだ観ていない方々に、ぜひお勧めしたい不朽の名作です。

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