クイズで学ぶ教育法規

CASE 9 研修①

教職教養の“鬼門”とも言われる教育法規。
空欄の丸数字に言葉を入れて、ストーリーを完成させてください。

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樋口 修資(明星大学教育学部教授、東京学芸大学客員教授)

 

解答&解説

公立学校の教員に適用される教育公務員特例法では、「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない」ことが規定されています(第21 条第1項)。教員の研修のうち、新たに公立学校の教員になった者については、採用の日から1年間にわたる実践的な研修として「初任者研修」を受けなければなりません(同法第23 条第1項)。また、教員の研修については、教育公務員特例法の定めるところにより、授業に支障のない限り、校長の承認を受けて、勤務場所を離れて行うことが認められています(第22 条第2項)。

答えは、①教育公務員特例法、②初任者研修、③授業、となります。

押さえておきたいポイント

第1に、教育基本法第9条第1項には、「法律に定める学校の教員は、自己の崇高な使命を自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない」と定められています。この規定を受け、公立学校の教員に適用される教育公務員特例法の第21 条第1項は、「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない」と定めています。そして、教育公務員の研修については、任命権者に対して、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めるよう義務付けています(同法第21 条第2項)。公立の小中学校の教員の任命権は、都道府県(政令指定都市は除く)の教育委員会にあるため、教員の研修は、任命権者である都道府県教育委員会が実施しますが、市町村の教育委員会も行うことができます(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第45 条第1項)。

第2に、教育公務員特例法第23 条第1項は、任命権者に対して、公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校および幼稚園の教諭、助教諭および講師となった者を対象に、その採用の日から1年間の教諭の職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修を実施することを義務付けています。これが初任者研修です。なお、幼稚園・特別支援学校の幼稚部の教諭等については、当分の間、初任者研修の対象とせず、別途の研修(年間20 日間程度の研修)を行うこととされています(同法附則第4条第1項)。

初任者研修において初任者の教諭等は、学校に配置され、授業等教育活動の実務に従事しながら、校内において指導教員からの指導助言による研修(週10 時間以上、年間で300 時間以上)を受けるとともに、校外において教育センター等で研修(年間25 日程度以上)を受けることとなります。

第3に、教育公務員特例法第22 条第2項では、教員は授業に支障がない限り、本属長(校長)の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができることとされています。これが、「職務専念義務免除研修」と呼ばれるものです。一般に、公務員の場合、法令に特別の定めがある場合を除き、勤務時間中、職務に専念する義務が課されていますが(地方公務員法第35 条)、教育公務員は特例として、授業に支障がなく、校長の承認があれば、職務専念義務が免除されて、勤務場所を離れて研修ができることとされています。これは、不断の研修が求められている教員の職務の特殊性に鑑み、職務としての研修の他にも自主的な研修を奨励し、勤務時間中にもできるだけ便宜を図ろうとする考えに基づいています。

【問題】空欄に適切な語句を記入しなさい。

1) 教育公務員は、その(①)を遂行するために、絶えず研究と(②)に努めなければならない。

2) 教育公務員の(③)は、教育公務員の研修について、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければならない。

3) 公立の小学校等の(④)の任命権者は、当該(④)に対して、その採用の日から(⑤)の教諭の職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修を実施しなければならない。

4) 教員は、(⑥)に支障のない限り、本属長の(⑦)を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる。

【答え】①職責 ②修養 ③任命権者 ④教諭等 ⑤1年間 ⑥授業 ⑦承認

⇒教育公務員特例法の1:第21条1項、2:同条第2項、3:第23条第1項、4:第22条2項

 

関連する教育法規

■ 教育公務員特例法第21 条、第22 条第2 項、第23 条

■地方公務員法第35 条

■ 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第45 条

 

 

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