教職・一般・専門教養

法規を読み解く上での基礎・基本を知る

教員採用試験で、何も知らないまま教育法規の学習を進めていくと、多くの「?」に遭遇します。まずは、基礎・基本を知り、学習を進める上での土台を築きましょう。

 

1 法規の基本構造を知る

「教育法規」について説明する前に、「法規」の基本構造について解説します。日本の法規は、日本国憲法を頂点としたピラミッド構造になっています。下の図は、その構造を図示したものですが、上位の法規ほど効力が強く、下位の法規を制定する際は、上位の法規に反してはならないことになっています。そのため、上位の法規ほど、制定の手続きは複雑で、簡単には制定・改正ができないようになっているのです。

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2 法律が制定されるまでの一般的な流れを知る

法律が、国会での議決を経て成立することは、多くの人が知っています。でも、それ以前の流れというのは、あまり知られていません。そもそも「法律案」は、どのようにして国会に提出されるのでしょうか。
2013年に成立したいじめ防止対策推進法で見ると、きっかけとなったのは、2011年に起きた中学生のいじめ自殺事件でした。これを契機に、いじめ対応を国レベルで考えるべきとの論議が高まり、2013年2月には教育再生実行会議が「いじめの問題等への対応について」とする提言を出し、法律制定の必要性を明示しました。これを受けて、法律案の作成が行われ、2013年の通常国会に提出された後、6月28日に可決・成立しました。このように、法律の制定は、社会的課題の顕在化→有識者による検討を経て、国会に提出されるのが一般的な流れとなっています。

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3 法律特有の表現・用語を知る

教法律には、いくつか特有の表現・用語などがあります。教員採用試験の勉強を進めていくにあたって、意味を読み違えないよう、しっかりと覚えておきましょう。

「準用」
教育法規においても、時折出てくる用語です。簡単な言葉に言い換えれば「そのまま当てはめる」こと。「第4条の規定は中学校に準用する」という場合は、第4条と同じ規定を中学校にも当てはめるという意味です。

 

「当該」
「当該児童」「当該学校」など、教育法規においても非常によく出てくる用語です。同じ条文内で、2回目に出てくる時に付けられるもので、これといった意味はありません。「その」と読み替えて、ほぼ差支えがないでしょう。

 

義務規定と努力義務規定
法律は、規則やルールを定めるものなので、「~するものとする」「~しなければならない」という義務規定が一般的に思われますが、「~するよう努めるものとする」という努力義務規定も少なくありません。例えば、いじめ防止対策推進法において、「いじめ防止基本方針」の策定は、国と学校に義務が、地方公共団体に努力義務が課されています。なお、義務規定には罰則を伴うものもあります。

 

条・項・号
法律の条文は、「第10条第2項第一号」といった具合に「条」「項」「号」の順で、番号が振られています。ただし、条文によっては「項」や「号」がないものもあります。また、条文には「第10条の2」といった具合に、枝番号が振られているケースもあります。これは、法改正等によって新たに加えられた条文で、「第10条第2項」とは異なりますので、間違えないようにしましょう。
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