場面指導

教員採用試験の場面指導 CASE23 テストの点数が急に下がってきた生徒が…

教員採用試験の面接試験で「場面指導」を実施する自治体が増えています。事例解説を通じて対応力を高めましょう。場面指導

 

【ミニクイズ】小テストや机間巡視などにより、学習が順調に進んでいるかどうかを調べ、場合によっては指導方法の変更・修正を行うための評価、分かりますか?

解説=中根政美(共栄大学客員教授、元埼玉県公立小・中学校長)

 

設問の状況

児童生徒のテストの成績が、急に下がったりすることがあります。そこには必ず原因や背景があり、教師にはそれを把握し、適切に指導していくことが期待されています。特に、精神的成長が著しい中学生や高校生は、人間関係上のトラブル、進路への悩みや不安、学ぶことに対する目標の喪失などから、学習に集中することができず、成績が急速に低下するケースが少なくありません。そのような場合、教師には、児童生徒と話し合う機会を持ち、適切なアドバイスを与える必要があります。また、他の教師に相談し、複数の視点でその子の様子を把握すること、保護者と連携することも重要です。保護者もまた、子供の学習意欲の低下を感じ、教師に相談したいと考えているものです。児童生徒一人一人への理解を深め、適切な指導を行おうとしているか、教師としての資質が問われる場面指導です。

 

模範的な対応例

本事例のように、小テストの成績が急に低下し始めた児童生徒への対応のポイントは次の3点です。①児童生徒本人と話し合う機会を持とうとしているか、②他の授業の様子を把握しようとしているか、③保護者との連携を大切にしようとしているか、です。

【問】数学の小テストの成績が、急に下がり始めた生徒がいます。どうしますか?

【答】成績が急に下がり始めた原因や理由を知るため、本人と話す機会を持ちます。その際は、叱るのではなく、悩みを聞くような姿勢で臨みます。

【問】面談を打診したところ、本人は「最近、少し忙しかったから。次は頑張ります」と答え、面談を望みません。どうしますか?

【答】教師として心配していることを伝え、じっくりと話を聞きたいと伝えます。また、他の先生からも、その子について何か気付いたことがないか確認します。

【問】他の授業でも授業に集中できていない様子が分かったとします。どうしますか?

【答】何か、授業や学習に集中できない理由や背景があると考え、面談の機会を持ちます。また、保護者と連絡を取り、学習に集中できていない理由や背景の把握に努めます。

【問】部活動での人間関係に悩み、自分に自信が持てなくなっていることが分かりました。どのようにアドバイスしますか?

【答】自分の良さを伸ばし、夢や希望を実現するためにも、学習にしっかりと取り組むことの大切さを話します。

【問】保護者からは、学習意欲が低下し、全く家庭学習をしなくなったと相談がありました。どうしますか?

【答】保護者の話をしっかりと聞いた上で、部活動の人間関係に悩んでいることを伝えます。また、スクールカウンセラーや養護教諭などにも相談させていきたいことを伝えます。

【問】学習意欲を持たせるために、どのような取り組みをしますか?

【答】「教師は授業で勝負する」と言われますように、まず、生徒の興味関心を引きつけられるよう、教材研究や指導法の工夫改善に取り組みます。また、家庭学習の習慣も重要ですので、家庭との連携を重視していきます。

 

求められる教育的知見

児童生徒の学習意欲をどう高めるかは、教師としての大きな課題です。「基礎基本の徹底」「思考力・判断力・表現力の育成」「主体的に取り組む態度」など、学力の構造を理解した上で、「体験的学習」「アクティブ・ラーニング」「学び合い」「言語環境の整備」などの取り組みが求められています。何より、児童生徒が「分かった」「学んでよかった」と思える授業を展開できるよう、教材研究と指導法の工夫改善に取り組むことが大切です。同時に、児童生徒一人一人の課題にも目を向け、個別に指導していくことも求められます。そして、学習意欲を向上させるために、教師として学び続ける姿勢を面接官に伝えることが重要です。

 

類似する質問例
○「 勉強したって役に立たない」と言う児童生徒がいます。どのように指導しますか?

○ ある保護者から「全く家庭学習をしない。指導してほしい」と相談がありました。どう対応しま
すか?

【クイズの答え】形成的評価

 

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Case24は、

本誌『教員養成セミナー2016年5月号』をご覧ください!

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