場面指導

教員採用試験の場面指導 CASE21 清掃活動中の教室で……

教員採用試験の面接試験で「場面指導」を実施する自治体が増えています。事例解説を通じて対応力を高めましょう。場面指導

 

【ミニクイズ】「主張訓練」と訳される、対人場面で自分の伝えたいことをしっかり伝えるためのトレーニングを何と言うでしょう。

解説=中根政美(共栄大学客員教授、元埼玉県公立小・中学校長)

 

設問の状況

学校における清掃活動は、施設設備の維持のためだけに行うものではありません。学習と生活の場を「きれいにする」ことを通して、児童生徒に「きれいになってよ
かった」「仕事をしてよかった」という満足感を味わわせる機会でもあります。しかしながら、実際には、「やらされる」「やらされた」という気持ちになりがちです。いつも特定の児童生徒ばかりが取り組んでいたり、大変な役割を押しつけられていたりすれば、「いじめ」も疑われます。本事例のように、清掃に真剣に取り組まない児童生徒がいる場合、しっかりと注意し、協力して清掃することの大切さを理解させることが必要です。また、ほうきのはき方、雑巾の絞り方など、具体的な指導も必要になります。全員が協力して清掃に取り組むクラスには、学習規律の乱
れも、いじめもありません。児童生徒理解を基本に、清掃に意欲的に取り組む学級が作れるかどうか、教師としての指導力が問われる場面指導です。

 

模範的な対応例

本事例における対応のポイントは次の3点です。①清掃に取り組んでいない児童生徒への指導がしっかりとできるか、②熱心に取り組む児童生徒を褒めるなど、意欲的に取り組ませる工夫ができるか、③清掃等の意義について考えさせる指導に取り組もうとしているか、です。教師も一緒に清掃に取り組むことで、清掃にきちんと向き合う姿勢を育てられるか、教師としての資質も見えてきます。

【問】清掃の時間、廊下で一人の児童だけが清掃に取り組み、他の児童は遊んでいます。どうしますか?

【答】「掃除は全員で取り組むこと」「役割分担を守ること」を指導します。

【問】児童たちは「はい」と答えましたが、数分後には、また一人を除いて遊び始めました。どうしますか?

【答】役割分担を確認し、それぞれの児童に掃除の仕方を具体的に指導します。また、自らも一緒に清掃に取り組む姿を見せます。

【問】真剣に取り組んでいる児童のことは、気にならないのですか?

【答】いじめられ、清掃を一人でやらされているのではないかと疑い、その後も注意深く観察します。

【問】いじめられている状況はなく、性格的に注意できない児童だったとします。児童全員に意欲的に清掃に取り組ませるために、どのような全体指導を行いますか?

【答】まず、清掃の意義について、児童自らに考えさせる時間を年度当初の早い時期に持ちます。また、清掃場所の役割分担を把握し、清掃中もしっかりと見届け、熱心に取り組む児童を褒めたいと思います。

【問】他には、ありませんか?

【答】教師も一緒になって清掃に取り組む姿を見せます。また、ほうきのはき方、雑巾の絞り方なども、具体的に教えていきたいと思います。

 

求められる教育的知見

2014 年のサッカーワールドカップの試合後、日本人の観客がスタジアムを清掃していたことが話題となりました。児童生徒自身による清掃活動は、日本の学校教育の特徴とも言われます。清掃活動の持つ意義については、発達段階に応じて指導していくことが重要です(「小学校学習指導要領 第6章 特別活動 〔学級活動〕 2 内容」を参照)。しかしながら、「清掃をサボった」「先生が来た時しかやらない」「いつも、ほうきしかやらない」等、子供たちからの不満や苦情が相次ぐのが現実です。そのため、意図的・計画的に清掃や係活動の責任を果たし、協力して行うことの意義を指導していくことが重要です。

なお、清掃用具の使い方をよく理解できていない児童生徒も数多くいます。教師自身が、清掃用具の扱いについて習得しておくことも必要です。先輩教師の指導方法に学びながら、児童生徒と一緒に清掃に取り組み、何事にも真剣に取り組む学級づくりを目指していく姿勢を面接官に伝えましょう。

 

似する質問例
体育館のトイレ掃除で、「他の人がサボっている」とある児童から報告がありました。どう対応しますか?

○「 清掃は、専門の清掃員の人にやってもらうべきだ」と言う生徒がいます。どうしますか?

 

【クイズの答え】アサーショントレーニング

 

 

kyousemi_4月号_H1_入稿

CASE22は、

本誌『教員養成セミナー2016年4月号』をご覧ください!

←画像をクリック

 

教育データ対策 これ一冊でいっき解決! 3ステップ過去問分析の進め方 教員養成セミナーのご紹介 教セミLine@ 教員採用試験対策サイトへ

最新号のご案内