教師の本棚

『ねえ、どれがいい?』

201512P131

ジョン・バーニンガム=著
2010年/評論社
¥1,600+税

 

どんなクラスでもはずさない一冊

笹島 朋美(東京都東大和市立第七小学校教諭)

私の学級のテーマは、いつも「本と仲良くなる学級」です。多くの子供たちに本を読む楽しさを知ってもらいたくて、本との出会いを演出することを日々心掛けています。

子供と本とをつなげる第一歩は、やはり読み聞かせ。私は毎朝、「朝の会」の最後に絵本を1冊読み聞かせることにしています。年間の授業日数とほぼ同じ200 冊近くの本を読むことができます。大人も子供も忙しい毎日、時には憂鬱な気分で教室に集まることもあるでしょう。授業の前に1冊の本を介して共に笑ったり、感心したりして、クラス全員で同じ気持ちを共有するひとときを大切にしています。

年度始めの4月に、初めて出会った子供たちに読み聞かせるのにイチオシ!なのが、この『ねえ、どれがいい?』です。

「きみんちのまわりがかわるとしたら、こうずいと、おおゆきと、ジャングルと、ねえ、どれがいい?』

こんな調子で、いろいろな「どれがいい?」が飛び出してきます。

この本を子供たちの前で読み進めていくと、緊張していた顔が次第に緩んで「ジャングルがいい!」「えーっ。おおゆきでしょ!」などと、あちこちから反応が返ってきます。高学年のちょっと難しい時期に入りつつある子供からも「どれもヤダ!」などと感想が聞けたりします。何かの役に立つ実用的な本ではありませんが、「なんだか絵本も面白そうだぞ…」と思ってくれたら大成功。年度始めは、読み聞かせに慣れていない子供も多いですが、それでも引き込んでしまう魅力的な1冊です。休み時間、この本を子供たちが取り囲み、顔を寄せ合いながら「どれがいい?」ともう一度話し合っている姿を見ると嬉しくなります。

私にとって、「どんなクラスでもはずさない一冊」です。

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